※更新日現在の情報です。
新型コロナは収まりを見せない中、経済を復興するため、海外への移動が緩和される動きがある。そこで日本から海外へ行く場合についてをまとめてみた。
因みに、重要な情報は外務省海外安全情報のページから確認できます。法務省と厚生労働省へのリンクもあるので、そちらも確認すれば概ね必要な情報は得られます。
日本人の海外渡航
日本人が海外に行くことについては、外務省が渡航の中止を勧告している。日本では法律上、強い規制がし難いこともあり、実質的には個人の判断で渡航が可能という状態です。
2020年8月現在では国際線の飛行機は実質的には、成田、羽田、関空の3空港からしか出ていない。中部と福岡からはマニラ便と台北便が週1などごくわずかしかなく、実質的には3空港と考えて差し支えない。
まだまだ外国でも国境を閉ざして行る国が多く、渡航して何ら制限もなく入国の出来る国は少ない。一部の国では観光業の振興のために、観光旅行まで許容している国もあるが、多くの国では商用旅行すら難しい。
各国の詳細の対応は外務省の下記のページに詳しくまとめられている。
他にも、業務渡航専門の旅行会社である日本橋夢屋も多くの情報をまとめてくれている。
ここから抜粋すると、2020年8月現在で日本から観光での渡航の可能で、入国後の隔離措置が免除あるいは陰性証明書の提示により免除となる主な国は以下になります。
- アイスランド
- イギリス
- エストニア
- オランダ
- ギリシャ
- スイス
- スウェーデン
- スペイン
- フランス
- ポルトガル
- ラトビア
- UAE
- エジプト
- グアム
- アメリカ
いずれも観光旅行により収入を得ている国ばかり。国を支える基幹産業を保護したいという思いが見えてくる。
ここに記載以外の国は4パターンに分かれる。
- 全く入国できない国(医療が整備されていない発展途上国、島国など)
- 商用など、経済活動にかかわる人のみ入国可能な国
- 低リスクの国からの入国が可能な国
- 入国は可能だが、14日間の隔離が義務付けられている国
日本は高リスク国にカウントしている国もあれば、低リスク国にしている国もある。ここら辺日本の感染状況をその国がどう見ているのかを観察することができて面白い。
在住外国人の海外渡航
外国籍の人が日本を出国することに対して、何の制約もない。ただし、問題となるのは、再入国可能かという点だ。
基本的には、日本は日本国籍保有者と特別永住権を持つ人に対しては入国を拒むことはほぼない。
しかし、外国籍となると状況は変わる。まず、無査証での入国は不可能。査証をすでに持っている或いは、新規に査証が必要になる。これが大きなハードルになるだろう。
日本人の帰国
日本人が日本へ帰国するとき、PCR検査と14日間の自主隔離措置が必須になる。これはどこの国からの入国であっても必要になる。具体的な内容は厚生労働省が資料にまとめている。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000656244.pdfQ&Aでも具体的な内容を記載しているので、1回読んでおくとよさそうです。
入国拒否対象地域から入国する場合は、PCR検査を受けることになる。言い換えれば、旧穀拒否対象地域に過去14日以内に入国していない場合は、PCR検査は受ける必要がない。(14日間の自主隔離措置は必須に変わりはない。)
流れとしては、まず空港でPCR検査を受けることになる。PCR検査を受けるときは、同じ飛行機の人全員がそろってから開始となるらしい。子供から順番に検査し、当日自宅に行く手段のない人(空港待機など)は最後となる。
検査結果は当日或いは翌日届くので、結果が出るまでは空港で待機する人は、場合によっては空港内の仮設の仮眠施設で滞在することになる可能性があるようなので、それなりの準備をしておいた方がよさそうだ。
概ね、翌日にはPCR検査の結果がわかるようなので、結果が陰性の場合は、その段階で空港の外へ出ることができる。空港の外へ出ても自由に行動できるわけではなく、14日間は公共交通機関を利用することができない。
なので、14日間の自主隔離措置のために、検疫所長が指定した場所(簡単に言えば、検疫に提出した14日間の滞在場所)への移動はレンタカー、友人の車、ハイヤーなどの送迎サービスというような、不特定多数の人と一緒にならない移動手段を利用しなければいけない。
また、14日間の自主隔離措置での滞在場所は、自宅、社宅、親戚の家、友人の家、マンスリーマンション、ご自身で予約したホテル となっている。現在、地方空港への国際線がほとんどない中、地方在住者が羽田/成田/関空に到着した際は、地元までの移動が困難なため、東京や大阪で2週間の宿泊を余儀なくされる場合が多く発生するであろう。
自宅待機中の過ごし方としては、電車を使って会社に勤務や買い物に行くこともできない。基本的には自宅を出られないという認識でいた方がよく、事前に消毒剤やマスク、食料を出発前に買い込んでおくとよいかもしれない。食料はデリバリーや、誰かに頼んで玄関においてもらうとかがリスクを最小限にする方法としてよいかもしれない。
自宅での過ごし方については厚生労働省が注意事項をまとめている。
入国許可のある外国人の日本ての入国
入国できる条件
入国の可否を判断するのは法務省。法務省では、特段の事情がない限り、入国拒否対象の国を出発した外国人は日本に入国できないと発表している。特段の事情はここに詳しい記載があるが、簡単にまとめると、以下の3つになる。
ここで、国際的な人の往来再開に向けた段階措置は、ビジネス上必要な人材等の出入国について例外的な枠を設けて、入国を認めるという制度。また検討段階であるが、実現すれば、経済の復興には一躍買うかもしれない。
入国のための準備
日本への査証を発行するのは外務省。外務省が査証を認証しない限り、外国人は日本への入国はできない。入国拒否対象の国から入国者で拒否指定日よりも前に出国している場合及び、個別の事情がある場合については、入国のためには査証の有効を日本領事館で確認を受けないといけない。
具体的に必要なことは外務省のページと法務省のページに記載がある。こちらの申請書を記入して、管轄の大使館/領事館へ提出する必要がある。ここで、注意したいのは、査証の確認を受けるときの申請は即日ではないので日数がかかること。代理人でもよいみたいなので、近くに大使館/領事館がない場合は、代行をお願いする場合もあるかもしれない。
個別の事情により、再入国の許可を確認する場合は、その事情を説明する書類も持参したほうがスムーズにいくのかもしれない。外務省のページには必要書類に記載はないが、あった方が安心だろう。(というか、事情があるのかどうか確認もせず入国を許可するようであれば、制度がザルであるといわざるを得ない。)
さらには、飛行機に乗る72時間前にはPCR検査を受けて、新型コロナに対する陰性証明書を取得しないといけない。書式は、指定のものを使用した方が安心だ。任意の書式でもいいが、記載事項の漏れがあると、入国許可が下りない可能性があるので、指定の書式を印刷して現地の病院に持参する方がいい。
入国後の行動
いずれの場合で入国しても、入国後の14日間の自主隔離措置は必須となり、入国拒否対象の国からの入国の場合はPCR検査も必要になる。ここからは日本人が入国する場合と同じ。
まとめ
やはり、海外旅行に行くのはまだまだハードルが高い。特に帰国後の14日間の自主隔離措置が大きな負担になる。
外国人の入国もかなりハードルが高い。いつまでこの状態が続くのかはわからないが、感染が収まるまでには相当に時間がかかるのだろうが、それまでは、何らかの入国制限が続くのだろう。