フランスは美食の国。その食を彩るものが、ワイン。
ふとした思い付きではあるが、フランスでワイナリー見学をしようと思った時、どういう旅行プランにすればいいか、少し検討してみた。
フランスのワイン
フランスはブドウの栽培に適していることもあり、ワインの生産が非常に盛ん。フランスでは各地方ごとにワインの産地でブランディングされており、さらに産地ごとでもそれぞれの格付けがある。
フランスの有名なワインの産地を地図にすると、こうなる。
この中でも、圧倒的に有名なのが、ボルドーとブルゴーニュ。ワイナリー見学となったら、どちらかに行く場合がほとんどになる。(あとは、パリから近いシャンパーニュの場合もある。)
フランスのワインの大きな特徴は国が品質に対して厳しい基準を定めていること。フランスのワインはA.O.P法により3段階にまず分けられる。
- 「AOP」(Appellation D’origine Protégée)原産地名称保護ワイン
- 「IGP」(indication géograghique protégée)地理的表示保護ワイン
- 「Vin de Table」テーブルワイン
この3段階はの基準はEU内共通なので、覚えておいて損はない。
原産地名称保護ワイン(フランスではAOCという方が一般的)は、原産地を記載することができるワインになる。その記載する地域が小さな範囲であるほど、基準が厳しいとも。特定の地域で特定品種で特定の徐用件で栽培されたもののみが適用されるという形になる。なので、ワインのラベル(エチケット)に「Appellation 産地 Contrôlée」と書いてあるときに、産地としてどこが記載されているのか注目してみるといい。
IGPは所謂地酒にあたり、AOCほど厳しい基準のないワインだ。さらに、Vin de Table は産地を名乗らない、カジュアルなワインということになる。
ボルドー
ボルドーのワインについては、ボルドーワイン委員会の日本語サイトがあるので、そこに詳しく書かれている。
その中に、ボルドーのワインの格付けがあるので、ここを見るのが早い。ボルドーではシャトーごとに格付けがされていて、このリストにあるだけ、ワイナリーがあるということになる。この中にある最上位がボルドー5大シャトーといわれるもので、とてもお高いワインを生産しているところになる。どれも1本10万円程度で取引されている。(セカンドワインなら3万円程度。)
ブルゴーニュ
ブルゴーニュのワインについても、同じく、ブルゴーニュワイン委員会の日本語サイトに詳しい情報がある。
ブルゴーニュのワインは畑によって区別されていて、情報はないが、ワイナリーの一覧はここにある。
もっと知りたければ・・・
ワインについてはあまり詳しくないので、ここのサイトを読んだ方が多分わかります。。。
どうやって行くか
まずはフランスへはパリまで飛行機で行くのが一番だ。パリまでは、ANA、JALが羽田からパリまで各1便/日、エールフランスの3社が羽田/成田/関空から直行便を出している。
ワイナリー見学となった時、注意したいのは日曜は休みであること。日程に日曜がある場合は移動日に充てた方がいい。
有名どころのボルドー、ブルゴーニュ、そしてパリから近いシャンパーニュへの行き方を調べてみた。
ボルドー
パリではモンパルナス駅からボルドーまで、TGVが2時間でつないでいる。ヨーロッパの鉄道は事前予約をすると安くなるので、旅行が決まった段階で、ぜひとも事前予約しておきたいところ。
他にもパリからボルドーまで、飛行機で行くこともできる。
ボルドーには国際空港があるので、パリを経由せずに、ヨーロッパ内の都市を経由して直接ボルドーに行くことも可能だ。代表的な乗り換えの都市としては、アムステルダム、チューリッヒ、フランクフルトあたりだろうか。特にアムステルダムは便利で、帰路に観光によるにも最適なので、検討してみてもいいだろう。
ブルゴーニュ
ブルゴーニュは電車でパリのリヨン駅からディジョン駅まで行くのが一般的。パリからディジョンまでは1時間半程度。ディジョンからはバスなどでワイナリーのあるエリアに行くこともできる。
シャンパーニュ
シャンパーニュのワイナリーを見学するのであれば、パリから出ているツアーにそのまま参加するのが一番いいだろう。
電車で行く場合は、TGVでランス駅まで45分で行き、そこからツアーに参加する方法もある。
ワイナリーを見学する
ワイナリーを見学するには事前に予約をした方が安心だ。予約をしない場合は、観光案内所で受け付けているワイナリーを紹介してもらってから、訪問したほうがいい。
予約をするとなったら、3つの方法がある。
- パッケージツアーで飛行機からすべて予約してもらう方法
- 現地ツアーを利用して予約する方法
- 自分でワイナリーへ直接予約をする方法
パッケージツアーで行く
一番簡単なのは、パッケージツアーでワイナリーへ行くこと。例えば、ここの2社ではワイナリー見学用のツアーを開催しているようです。
ただ、添乗員同行のツアーは少く、ある程度は自分で行動できないといけないというのが現実のようだ。添乗員同行でない場合、運転手は英語のみであったりもするので、最低限の英語は必要になります。
日帰りツアーを申し込む
ワイナリー見学だけでなく、他にも行きたいところがあるとなった時、便利なのが、現地ツアー。現地発着なので、自分の行きたい日にツアーを組み込めばOK。
現地ツアーを申し込むなら、Veltraがおすすめ。日本語で予約できるので安心。注意したいのは日本語のツアーは少なく、曜日限定のことが多い。なので、日程の都合上英語のツアーに参加することになるかもしれない。
自分で予約
行きたいワイナリーが決まっているのであれば、直接予約をするのも一つ。ただ、有名どころほど、予約がいっぱいになるのが早いので、行きたいところがある場合は、早めに予約したほうがいい。
もう一つ、現地に住むガイドをやっている方に、予約とツアーを申し込むというのもある。自由度が増え、より気軽な旅行にすることができるだろう。
日程計画
ざっくりと日程を組んでみると、こうなる。
1日目
日本→パリ→ボルドー
2日目
ボルドーのワイナリー見学
3日目
ボルドーのワイナリー見学その2
4日目
ボルドー→パリ (ボルドー市内観光してからでも)
パリ市内観光
5日目
パリ市内観光
パリ→日本
6日目
→日本 帰国
ざっくり見積もれば、
- 飛行機・・・10万円
ホテル・・・4泊4万円 - ツアー・・・2日4万円
- 食費、交通費、お土産・・・4万
- 合計・・・22万円程度
こんな感じだろうか。ホテルはランクを下げれば安くなるし、食費も工夫すれば下げられる。逆に、ツアーを日本語にすれば追加の費用が発生する。
6日間の旅程であれば、会社員でも連休に合わせれば、何とか有給とかで行ける範囲かもしれない。頑張れば、もう1日短くして5日でも行ける。
まとめ
フランスへワイナリー見学をするという仮定でいろいろと調べてみたが、ワインの産地まで今く移動できれば、後はツアーなどでカバーできそうなことが分かった。費用的には、ツアー代金がやや高いものの、20万円程度で行くこともできるので、フランス旅行としてはまずますの金額ではないだろうか。