中部国際空港の時刻表の変遷

旅行の豆知識

今年で開港16年を迎えた中部国際空港。空港の時刻表が出てきたので、じっくり見てみたいと思います。

名古屋空港時代の時刻表

中部国際空港の時刻表といいながら、まずは名古屋空港時代の時刻表です。

2004年の夏ダイヤのものですね。国際線では、今はない航空会社が多数ありますね。ノースウェスト航空、日本アジア航空、JALウェイズ、オーストラリア航空、コンチネンタル航空。

そして今では就航していない航空会社も。ニュージーランド航空、ガルーダインドネシア航空、マレーシア航空。

国内線でも、JALエクスプレス、中日本エアラインサービスがまだありますね。国内線の行先も今よりも充実しています。

中部国際空港開港時の時刻表

2005年2月17日に中部国際空港が開港します。その開港当初の2004年冬ダイヤの国際線時刻表がこちら。

特筆すべきなのは、JALは開港に合わせて、中部国際空港の国際線路線網を拡大しています。新規就航路線として、JALのパリ便と広州便がありますね。(いずれも今では運休していますが。。。)

他にも、大きな特徴はオセアニア方面の便が充実していることですね。オーストラリア、ニュージーランドへの便はいまではない便になっています。

この次の夏ダイヤの時刻表では、更北米便が充実します。アメリカン航空のシカゴ便、ユナイテッド航空のサンフランシスコ便(この便はサンフランシスコ発中部経由台北行きとして運航)、エアカナダのバンクーバー便。万博の効果もあり、どれも毎日運航で充実しています。因みに、アメリカン航空とエアカナダは夏ダイヤ限りで、冬ダイヤにはすぐに運休しました。。。

国内線はJALかANAの2択の時代。この頃はまだJALが中部から各地に国内線を飛ばしていて、航空会社を選ぶことができていましたが、その後、JALはほとんど撤退し、中部の国内線はANAという時代になります。

2000年代後半の時刻表

2006年以降は中国便が充実していきました。このほかでは、エミレーツ航空のドバイ便(3年で撤退)、フィンエアーのヘルシンキ便が就航していきました。

中部国際空港の国際線の特徴は中国便が充実していて、欧米便が少ないこと。東南アジアへはないわけではないが、選択肢が少ない。

2007年夏ダイヤが日系の航空会社による路線網のピークで、JALが、パリ、ホノルル、バンコク、台北、ソウル、釜山、上海、広州、天津、北京の10都市、ANAが台北、ソウル、上海、広州、天津の5都市に就航していました。


この頃のANAが中国路線に力を入れていたことが広告からもわかります。今では、新型コロナの影響などもあり、ANAは中部の国際線からは撤退してしまいました。

国内線で注目なのは石垣便でしょうか。名古屋空港時代からANAが石垣便を就航させていましたが、2007年にはなくなっています。そして空白の期間後、2008年にはJTAが石垣便に就航します。しかしJTAの路線も2012年には再び運休し、空白に。そして、2013年に再びANAが就航します。

そして、今年2021年にはJTAも再び就航し、ピーチも新規就し、石垣便が1日3便になります。コロナ禍にもかかわらず、ここ20年で最大のキャパシティーになるというのは不思議なものです。同時に宮古便もANAとJTAの2便体制になり、八重山諸島へのアクセスは向上します。那覇便が減るわけではないですが、ANAは大型機から小型機にダウンサイジングをしていますね。

2010年代の時刻表

2015年の時刻表にはいなかった航空会社が2016年の時刻表ではたくさん登場します。LCCが国内線でも国際線でも多数飛ぶようになります。このころから訪日観光客の増加が顕著になり、国際線が充実していきます。

その後の時刻表ではあまり大きな変化はなく、新型コロナ前の時刻表に至ります。変化といえば、エアアジアが就航し、撤退したことが大きいでしょうか。

空港施設としては、第2ターミナルが完成し、一部航空会社が第2ターミナルへ移転しました。オープンが2019年の9月だったので、満足に稼働できたのは半年程度だったのでしょう。

書式の変遷

面白いのは、定期的に時刻表の書式が変化していきます。

開港の時は、名古屋空港時代のものを引き継いだ書式になっています。紙も折り返して冊子形式ではないです。

そして、すぐ後の夏ダイヤのことからは冊子形式に変化しています。その書式は2008年3月ころまで続きます。

2008年11月の時刻表はサイズアップしてこの書式になっている。

2009年の8月には同じ書式で元のサイズに戻ります。大判のサイズは短命だったようです。ポケットサイズにならなかったのが要因だったのかもしれません。

2011年1月ではこの書式です。

2011年の6月にはまた変更しています。この頃、国内線ではスカイマークが中部に就航します。ちょうど今年は中部就航10周年ですね。(2011年2月1日に就航したそうです。)因みに、この6月の時刻表で那覇に就航します。

2016年9月は個人的に最も見にくい状態だと思っています。国際線を無理に4ページに収めようとして文字が小さくなっています。

2017年8月の時刻表は最新のものと同じ書式になります。国内線も国際線も6ページずつに分散され、見やすくなっています。

番外編 ~県営名古屋空港

名古屋空港の便が中部国際空港へ移行した後、県営名古屋空港として再出発となった時刻表の一部が手元にあったので紹介します。

2008年の時刻表ではJALグループのJ・Airが県営名古屋空港に本社を構えていたことです。2011年に撤退するまで本社が空港にありました。

10年が経過して2019年の時刻表では、フジドリームエアラインズが占有するようになります。ただ、JALとのコードシェア便が多く、JALの存在は時刻表では確認できます。

まとめ

そして、LCCの就航が成田と関空に比べ遅れたことも大きな特徴ですね。


次は海外航空会社の時刻表を見て行きたいと思います。

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