ANAの特典航空券

ANA

ANAの特典航空券とは

マイレージを使うとなったら、まず最初に考えたいのは特典航空券としての利用ですね。即ち、飛行機のタダ乗りです。特典航空券について利用するときのポイントを確認していきましょう。

特典航空券の種類

特典航空券に4種類あります!!

  • ANA国内線特典航空券
  • ANA国際線特典航空券
  • ANA提携航空会社特典航空券
  • スターアライアンス世界一周特典航空券

それぞれの特典航空券で、適用されるルールが若干違うので利用するときには適用条件を満たすようにルートを組んだり、マイレージの準備をしないといけない。

特典航空券で旅行するときの注意

特典航空券で旅行をするときに最も注意しないといけないことが、旅程は自分で作ること。旅程を自分で作るということはホテルや現地ツアー、現地での移動手段のすべてを自分で調べなければならない。

自分ですべてやるということがパッケージツアーで旅行するときと違い、さらには海外の場合は言語の問題もあり、国際線特典航空券はハードルが上がる。国際線特典航空券は個人手配の海外旅行に慣れている人向けであることは間違いない。

ただ、最近はパッケージツアーの現地到着から現地解散までの部分だけ参加できるツアーも販売されているので、それを利用すれば、実質的にはパッケージツアーと同じサービスが受けられる。

国内旅行であれば、飛行機ホテル自分で手配しての旅行の行きやすいので、使いやすい選択肢ですね。


まずは、ANA便に乗る国内線と国際線の特典航空券を見て行く。

ANA国内線特典航空券

国内線特典航空券は距離制を採用している。マイレージは片道単位で使用することができるため、少ないマイル数でも使うことができて便利だ。即ち、行きは飛行機、帰りは新幹線という組み合わせで利用することができる。

何よりありがたいのは航空券を発券してから1年間の間であれば、変更は自由であること。融通が利くので、急な予定変更でもマイレージを捨てることなく、ひとまず日付を変更して、様子を見ることができる。

ルール

国内線のルールは至って簡単だ。片道での予約なので、片道の距離に応じたマイル数が請求されるだけ。実際に必要なマイル数を見てみる。

片道の距離(マイル)LRH
0~3005,0006,0007,500
301~8006,0007,5009,000
801~1,0007,0009,00010,500
1,001~2,0008,50010,00011,500

表の見方をはじめ、細かいルールを一つ一つ見てみましょう\(^o^)/

シーズン

上記の表でLRHはシーズンを示します。

Lは閑散期で概ね、1月、2月、4月、12月の繁忙期以外、Hは繁忙期の年末年始、春休み、5月の連休、夏休みとなり、Rはそれ以外の時期になる。年によって若干日付が前後するので、詳細はこちらを参照して下さい。

表を見ていると、繁忙期にマイレージで飛行機に乗ろうと思うと、閑散期の1.5倍必要になるので、閑散期に使えれば一番いいですね。

因みに、往復の予約などで往路と復路でシーズンが異なる時は、それぞれの搭乗日のシーズンが適用されます(^^♪

距離

距離については、801マイル以上の距離があるのは主に那覇・石垣・宮古の各地と本州を結ぶ路線になる。

801~1,000マイルの行先は那覇~東京・静岡・名古屋、石垣~大阪、宮古~大阪・名古屋、札幌~福岡の7路線が該当する。

1,001~2,000マイルの行先は那覇~札幌・仙台・新潟、石垣~東京・名古屋、宮古~東京の6路線が該当する。

そして残りについて、近距離の300マイル以下は北海道内、長崎離島、沖縄離島のほか、東京大阪間より短い場所が該当すると考えれば、考えやすい。具体的に記載すると、以下になる。

東京秋田、庄内、仙台、新潟、八丈島、富山、小松、能登、名古屋、大阪
大阪萩・石見、松山、高知、福岡、大分、熊本、宮崎
名古屋新潟、松山
札幌利尻、稚内、女満別、根室中標津、オホーツク紋別、釧路、函館、青森、秋田
仙台小松
福岡対馬、五島福江、宮崎
長崎壱岐、五島福江、対馬
沖縄宮古、石垣

ここまでで記載してこなかったのが残りの301~800マイルの区分になる。ほとんどの路線が該当しますね。

予約の形態

必要マイル数は片道単位で決まるが、予約は往復で行っても、ばらばらの2区間で行ってもOKだ。実はこの措置は取り消しの時ありがたいです(^^♪ 

というのも、予約を取り消すときは、予約記録単位で取り消し手数料の3,000マイルが発生するため、往復の旅行を2つの片道特典航空券で予約すると、取り消しのマイルは2倍で6,000マイル必要になる。なので、2区間飛行機に乗ることが決まっているときは、2区間で予約したほうがお得になる。

但し、1便目乗って2便目だけ取り消したいとき、2区間予約していると、放棄するか、ひとまず日程を変更するしかないことになる。予定の状況を見て判断が必要になる。

沖縄離島特別ルール

ANAの就航している沖縄の離島である、石垣或いは宮古を那覇経由で訪問する場合、往復で予約すれば、お得に乗れる特別ルールがある。石垣と宮古へ直行便のある東京・大阪・名古屋以外では便利な仕組みで、石垣或いは宮古往復のマイル数から必要マイル数が計算される。

コードシェア

ANAでは国内5社とコードシェアの運航をしているが、いずれともANA便として予約すれば、ANAの国内線特典航空券として利用ができる。ANA以外の便に乗ってみたいときは便利だ。

因みに、この措置はほかのスターアライアンス各社のマイレージで国内線を予約するときも適用される場合もある。国内5社はスターアライアンスに所属していないがANA便名で予約すれば搭乗できることになる。

ANA国際線特典航空券

国際線特典航空券はゾーン制を採用している。もともとは距離制を採用していたが、2015年の改定により現在のゾーン制に移行した。

ゾーン制では地域別でマイレージが設定されるため、距離制と異なり、国際線に乗る前に国内線を追加しても必要マイル数が増えなかったりして、地方在住者にはありがたい制度になった。逆のとらえ方をすると、距離が遠いところまであったり、たくさん搭乗するのであったり、をするのが「お得」ということになり、「お得さ」を求めるのであれば、工夫を凝らさないといけないことになる。

ここでは日本からの必要マイル数を基準に見て行きたい。

エコノミープレミアム
エコノミー
ビジネスファースト
韓国・ロシア1L12,00025,000
R15,00030,000
H18,00033,000
アジア1L17,00035,000
R20,00040,000
H23,00043,000
アジア2L30,00046,00055,000105,000
R35,00051,00060,000105,000
H38,00054,00063,000114,000
ハワイL35,00053,00060,000120,000
R40,00058,00065,000120,000
H43,00061,00068,000129,000
北米L40,00062,00075,000150,000
R50,00072,00085,000150,000
H55,00077,00090,000165,000
欧州・ロシア2L45,00067,00080,000165,000
R55,00077,00090,000165,000
H60,00082,00095,000180,000
オセアニアL37,00054,00065,000
R45,00062,00075,000
H50,00067,00080,000

これを見ていると、プレミアムエコノミーはお得感がないということ。サービスや座席の面ではエコノミーに近いにもかかわらず、エコノミーの1.5倍程度のマイル数が必要になるので、できれば避けて、もう少し貯めて、ビジネスクラスを利用してみたいところだ。

ファーストクラスまで来ると、必要マイル数もぐっと増え、貯めるハードルが上がる。しかも1機あたり8席しかなく、空席照会は満席のことが多いので、希望尾する日程でピンポイントに抑えるのは至難の業。結果的にはマイル数はあってもビジネス或いはエコノミーしか確保できないということはよくあるだろう。

ゾーン

現在ANAは就航地を8つのゾーンに分けているが、それぞれのゾーンでの就航地は以下になる。(新型コロナの影響で就航延期の地点も含む。)

日本日本
韓国・ロシア1ソウル、ウラジオストク
アジア 1北京、大連、瀋陽、青島、上海、杭州、広州、厦門、成都、武漢、深セン、香港、台北、マニラ
アジア 2シンガポール、バンコク、ハノイ、ホーチミン、ヤンゴン、ジャカルタ、ムンバイ、デリー、チェンナイ、クアラルンプール、プノンペン
ハワイホノルル
北米シアトル、サンフランシスコ、サンノゼ、ロサンゼルス、シカゴ、ヒューストン、ワシントン ニューヨーク、バンクーバー、メキシコシティ
欧州・ロシア2ロンドン、パリ、フランクフルト、ミュンヘン、デュッセルドルフ、ブリュッセル、ウィーン、ミラノ、ストックホルム、モスクワ、イスタンブール
オセアニアシドニー、パース

ここに、さらにエリアという概念があり、エリア1は北米・ハワイ、エリア2は欧州・ロシア2、エリア3はアジア、オセアニアというものである。このエリアの活用はこの後少しだけ出てくる。

シーズン

国内線同様にL閑散期、R通常期、H繁忙期が設定されているが、方面別でその期間が若干違う。詳細はこちら。使用不可の期間もないので、お盆休みのハワイなどは早い者勝ち。

ルール

  • 片道は利用不可
  • 発券から1年以内に旅行開始、旅行開始から1年が有効期限
  • 発券後の経路変更は不可。
  • 空席待ち可
  • 途中降機は不可。(海外発なら1回のみ可)。
  • 乗り換えは日本国内で2回のみ可。(=国内線は2区間まで)
  • 出発地からの必要マイル数が最も高い地点が目的地になる。
  • 往路・復路それぞれの最初の都市、または最後の都市を経由することは不可。
  • 出発地と最終帰着地は同一国内であること。
  • 出発地と最終帰着地が異なる場合、または往路到着地と復路出発地が異なる場合、同一エリア内であること。
  • 往路到着地と復路出発地が異なるゾーンになる場合、必要マイル数は各ゾーンで必要とされるマイル数の2分の1を合算する。
  • 往路と復路でクラスが異なる場合、必要マイル数はクラスで必要とされるマイル数の2分の1を合算する。
  • 日本の国内線は普通席となる。

それぞれを詳しく見て行こう。

発券のルール

まずは、片道は不可ということ。(JALでは片道予約を解禁しているが、ANAはいまだにしていない。)往復でしか予約できないのは不便であるが、海外旅行を考えるとほとんどの場合は往復で乗るので、あまり関係ないかもしれない。一応片道の利用はできるが、その場合は復路を捨てるということになり、もったいない。

有効期限は非常に長くとってあり、発券した日から1年以内に出発ということは1年先の旅行を予約できるということになる。さらに、出発後は1年以内に旅行を終えるということなので、発券後実質2年以内に旅行を終えればいいということになる。

発券後のルート変更はできないので、乗りたい区間で予約しないといけない。空席待ちもできるので、乗りたい日程のフライトが空くのを待つのも一つの作戦になる。直前になってきて、ANAも空席を飛ばすくらいならマイレージに開放することも多いので、作戦の一つとしてありだ。

乗り継ぎのルール

途中降機は不可になっている。ANAは日本発の国際線しかないので、これはあまり関係ないといえよう。日本国内で国際線出発の前に東京観光をじっくり観光するというようなことはできないということになる。

海外発の場合は、途中降機は1回まで可能だが、必然的にそれは日本で途中降機ということになる。1回までなので行きか帰りに1回だけ日本に立ち寄れるということになる。

途中降機とは乗り継ぎ地点での24時間以上の滞在のこと。時刻表上の到着時刻と出発時刻の間が24時間以上ある時に途中降機と判断される。24時間未満であれば乗り継ぎとみなされるので、うまく利用すると丸々1日滞在できることになる。

国際線の出発空港までの国内線は2区間までOKになる。東京まで直行便のない都市でも経由便を利用することができるので、ANAの就航地ならほぼ全国どこでも国内線を切り込める。

ルートのルール

いろいろあるが、日本発ということに限定して簡単にまとめると、以下だけになる。

  • 往路出発地と復路出発地は異なるゾーンでもよいが、エリアは同じであること。
  • 往路到着地と復路出発地のゾーンが異なる時は、それぞれの必要マイル数の2分の1を合算する。

ここで、先ほどの紹介した、エリアが活躍する。上記ルールから行くと、往路はニューヨークへ、復路はロンドンからということはできない。可能なのは、往路はシドニー、復路はソウルからとかになる。

往路出発地と復路出発地が異なる時は、その間の移動手段を確保しないといけないが、それも飛行機となると、ANA国際線特典航空券では賄うことができないので、ANA提携航空会社特典航空券を利用することになる。ANA提携航空会社特典航空券のルールは別記事で。

まとめ

ANAに乗る国内線と国際線の特典航空券では国際線でビジネスクラスやファーストクラスに乗ることが最も憧れでお得感が大きいだろう。しかし、現実には空席確保や滞在の検討などでの面倒があることを考えると、行きやすい国内や貯めやすい国際線エコノミーでも悪くはない。

説明が長くなってきたので、ANAの提携航空会社特典航空券に関する内容は次の記事にします。

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